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2006年9月24日 (日)

男はつらいよ 第32作 口笛を吹く寅次郎

NHK-BSで放送されている、男はつらいよ あゝ失恋48連発の32作目。

昨日9/23/06の放送は、「第32作 口笛を吹く寅次郎」。昭和58年=1983年12月の公開。

舞台は、「博」の故郷、岡山高梁。第8作 「寅次郎恋唄」で登場した、「博」の父親(志村喬)の実家も出てくる、あの同じ場所である。

旅に出ていた寅さんは、「博」」の父親の墓前を訪れる。その際、菩提寺で、マドンナ 朋子役(菩提寺の和尚の娘役)の竹下景子に出合う。そして例の如く、寅さんの恋が始まるのである。

また私が感じ入ったセリフを拾ってみました。(長文です。)


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今回は珍しく寅さんの僧衣姿が登場する。二日酔いに倒れた和尚=松村達雄の代役として、僧衣姿で法要に出かける寅さん。見事、和尚の代役を務める。

「人間、この世に生まれてくる時もたったひとり。そして死んでいく時もたったひとりでございます。なんとさみしいことではございませんか。」 --- 奥が深いセリフだなぁ。

この岡山高梁に、「博」の父親の3回忌として、「博」他、諏訪家が法要に訪れ、寅さんと出くわす。いろいろ笑わせてくれる。

一方、この作品には、朋子の弟役で中井貴一、その恋人役で杉田かおる(当時19歳!)が、出演しており、もうひとつの恋のストーリーがある。この若い2人の恋のストーリーも泣かされる。中井貴一が、突然、カメラマンになる為、東京に出ていくといい、杉田かおるが追いかけ、中井貴一が乗った電車を駅近くの踏み切りで見送るシーン:「行ったらいけん!行ったらいけん!」。

東京に行ってしまった一道(中井貴一)と別れ離れになり悲しむひろみ(杉田かおる)を慰めるシーン。

ひろみ「話したいことが一杯あったんのに・・・、それなのに、まるで逃げるみたいに・・・」
寅さん「お姉ちゃんはな、まだ若いから判らねぇんだろうけれども、それが恋する男の気持ちってもんだよ。
ひろみ「どうして?」
寅さん「本当は会いたい。どれだけ会いたいか判らない。でも、お前のそのかわいい顔を見たとたんに、そんな勇気はすっ飛んじゃって、もう故郷(くに)を捨てるなんてことはできねぇんだ。もぅー、東京なんて行くのはよそう。お寺の後を継いでずぅっと暮らそう、そういう気持ちになっちゃうということを、あいつはわかっているからこそ、心を鬼にして、お前に会わずに出て行っちまったんだ。

東京に出てきた杉田かおるが、「とらや」を訪れ、「とらや」の2階で、深夜の雷鳴と停電の中で中井貴一と再会するラブ・シーン。セリフがほとんとないですが、これ良いです。

この作品の白眉は、朋子役の竹下景子が「とらや」を訪れた後、寅さんとの「柴又駅」での別れのシーン。

「柴又駅」で朋子が、そっと寅さんの袖はひく演出は心憎い。

朋子「ね、寅さん」
・・・・
朋子「ごめんなさい。」
寅さん「えっ、えっ、何、何が。」
朋子「いつかの晩のお風呂場のこと。」
寅さん「えっ、なんだけってな。」
朋子「ほら」
寅さん「あ、あ、は、あのことか。」
朋子「あの三日程前の晩に父がね、突然、お前、今度、結婚するんやったら、どげな人がええかと、と聞いたの。・・・それでね、・・・あ・・、それで・・・私・」
寅さん「寅ちゃんみたいな人がいいといっちゃったんでしょ。・・・和尚さん、笑ってただろう。俺だって、笑っちゃうよ。はははっ。・・な、さくら。・・な。」
朋子「ね、寅さん・・・、私、あの晩、父さんの言うたことが、寅さんの負担になって、それでいなくなってしもうたんじゃないかと思うて、そのことをお詫びしに来たの。」
寅さん「俺が、そんなこと本気にするわけねぇじゃねぇか。」
朋子「そう、・・じゃ、私の錯覚・・・」
寅さん「安心したか、う?」

でも朋子は首を振る。それを見た寅さんの表情が変わる。

電車に乗り、帰ってしまった朋子。
寅さんがさくらに向かって、
「えへへ、という、おそまつさ。」

さくら「ねぇ、お兄ちゃん、お兄ちゃんと朋子さんの間に一体、何があったの?教えて。」
寅さん「んなこと、お前に教えられるかい。それは、大人の男と女の秘密ですよ。」

---寅さんの失恋なのか?あと一歩踏み出せずに、ここぞというところで、引いてしまう寅さん。


男はつらいよ!

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