男はつらいよ 第38作 知床旅情
NHK-BSで放送されている、男はつらいよ あゝ失恋48連発の第38作。
11/11/06の放送は、「第38作 知床旅情」。昭和62年=1987年8月の公開。
今回は、先年、「世界遺産」に登録された「知床」の風景が、題名通り、たっぷり楽しめる。
マドンナは、りん子役の竹下景子。しかし、今回は、マドンナより、そのマドンナの父・獣医である順三(三船敏郎)とスナックのママ・悦子(淡路恵子千景)が主人公というべきか。
~追記~淡路恵子と千景を間違えてタイプしてしまった!恥ずかしい!!!!
今回の作品は、また今までと、構成が少し違う。
冒頭の「夢」の部分が無い。さらに本編冒頭は旅先ではなく(その代わり、「知床」の風景がたっぷりである)、柴又の「とらや」の場面から始まる。おいちゃんが入院いているとの設定。
マドンナが「とらや」を訪ねるシーンも、一味違う。寅さんが知床にいるのを知っていながら、マドンナが、寅さんが留守の、「とらや」を訪ねる形である。
「とらや」の皆が、りん子に寅さんが迷惑かけているねと話すシーン。
りん子 「でもね、知床という土地は、夏には昆布、秋は、秋鯵、冬はスケソウダラ、季節季節にいろいろな人が全国から仕事に来るから、他所の人が1ケ月や2ケ月、滞在していても、ちっとも不思議ではないんですよ。いえ、寅さんて、・・もともとそういう疑問を抱かせない人なんです。つい昨日会ったばかりなのに、ずっと昔から一緒にいる人の様な・・・。」
博 「馴れなれしいからな、兄さん」
りん子 「自由なんですよ、考え方が。みんな言ってますよ、寅さんとしゃべっていると、あくせく働くのが嫌になるって。」
おばちゃん 「そういう悪影響を人にあたえるんですよ、あの男は。」
りん子 「いや、そうじゃないんです。寅さんは、あの・・、人生にはもっと楽しい事があるんじゃないかなって、思わせてくれる人なんですよ。」
また私が毎回楽しみにしている寅さんのマドンナを思う名「アリア」が聴けなかった。その意味ではちょっと残念。
でも、少々、「アリア」のさわりは、「続きを読む」でどうぞ。
寅さんのマドンナを思ういつもの名「アリア」が聴けなかったのは、今回の作品が、寅さんの恋というより、順三(三船敏郎)と悦子(淡路恵子千景)の恋、それを取り持つ寅さんという設定だからだろう。
それでも、良いセリフがいくつかあるので、それを紹介しよう。
寅さんが、りん子に、順三が悦子に惚れていると言うと、驚く、りん子。
りん子 「まさか!お父さんが、恋しているなんて、そん(な)・・・悪い冗談よ。ほんとに。」
寅さん 「あれ、りん子ちゃん、知らなかったのか。俺なんか、あの二人最初見たときから、ピーンときてたそ。」
りん子 「だって、父さん、もう歳よ。」
寅さん 「男が女に惚れるのに歳なんかあるかい。」
りん子 「でも・・・」
寅さん 「何よりの証拠にね、俺がおじさんにそのこと言ったら、真っ赤になって怒ってさ、しまいには鉄砲持ち出されて、俺、撃ちこわされそうになったよ。」
りん子 「じゃ、本気かしら。」
寅さん 「本気も本気。今、おじさんの胸の内はね、恋の炎でもってジリジリ、ジリジリ焼肉みたいになっちゃっている。」
りん子 「もしそうだとしたら、どうすれば良いのかしら。」
寅さん 「仕方がないな、これは。いづれ、振られて失恋ってことになるんだよ。かわいそうな男だよ。何とか未然に防げなかったかね、こういうことは。」
りん子 「もしおばさんにその気持ちがあっても?」
寅さん 「5年も10年も面付き合わせていてだ、愛の言葉一つ言えない様な男に、あのおばさんが惚れるかい。せめて自殺でもしないようにだな、りん子ちゃんが良く見張っていることだな。」
りん子 「恋って、そんなに激しいものかしら。」
寅さん 「そうだよ。」
りん子 「寅さんも経験があるの?」
寅さん 「これでも、男の端くれだからな。」(と、かっこをつけるが、こけてしまう。)
りん子のテーマ?
この後、順三(三船敏郎)が悦子(淡路恵子)に告白する名セリフがあるが、それは「続きを読む」でどうぞ。
あ、男はつらいよ!
~順三(三船敏郎)と悦子(淡路千景)の恋 - 順三のプロポーズ~
寅さんにけしかけられる順三。
寅さん 「な、おじさんよ、あんたがそこまで反対しているのは、それなりの訳があるんだろ。だったら、その訳をちゃんと言ってみな。」
順三 「言えるか、そんなこと。」
寅さん 「ほー。言えませんと。言わなきゃお終いだ。ママ新潟に帰っちゃうもんな。」
順三 「だから、俺は、反対だと言っているんじゃないか。」
寅さん 「だから、その訳をちゃんと言えって、言っているんだ、男らしく。皆んなも、そう思うだろう?」「勇気を出して言え。今、言わなかったらな、おじさん、一生死ぬまで言えないぞ。」
順三 「よしっ!・・言ってやる。・・・・言ってやるぞ、良し!」
寅さん 「行けー!」
順三 「・・・・俺が行っちゃいかんと言う訳は、俺が・、俺が・・、・・・・俺が、惚れているからだ。悪いか!」
寅さん 「あー、言っちゃったよ。」
~前半の「とらや」のシーンから「アリア」風~
おいちゃんが入院して、店を閉めている「とらや」。寅さんが「跡取り」として、何か手伝おうとするが、なかなか良い仕事がない。
そこで、さくらが、金庫番を提案する。
さくら 「お客さん、お店に入ってきて、帳場でその家の主人がでーんと座っているその姿を見たら、『あ~、ここは、ちゃんとしたお店だな』って、そう思うでしょう?おいちゃんだって、いつもそうしているじゃない。『俺は、ここに座っているのが仕事なんだって』。いつかもそう言っていたわよ。」
・・・寅さん 「『あー、これ、姉や、お客様がお勘定だよ』。こんな風にか。」
・・・寅さん 「あ、お客様、もうお帰りでございますか。またのおいでをお待ち申しております。これこれ女子衆。」
あけみ 「はい、旦那様。」
寅さん 「暇なうちに、御膳をすませてしまいなさい。無駄なおしゃべりなどをしないで、さっさと食べてしまうこと。昔から、早飯、早糞、芸の内と言って、わたくしなど、座ったと思ったら、もうけつを拭いております。この間などは、糞をする前にけつを拭いてしまって、まぁ、親戚中で大笑い、はははは。」
「男はつらいよ」には、人、人間のこころをあらわす、名言が数々あるが、そこから抜粋。
~あけみの人柄を示すセリフ~
タコ社長 「気持ちはわかるけどね、もともと寅さんに期待するのが間違いなんだよ。そりゃ、彼なりの魅力があるよ。しかし、地道に働くなんてこととは、一生、縁の無い男だね、わるいけと。」
あけみ 「そこが、良いところなんだよ、寅さんの。」
~日本人について~
さくら 「良いの?おいちゃん、仕事なんかして。」
おいちゃん 「うん、片馴らしにな、熨斗、書いているんだよ、快気祝いに。」 おばちゃん 「お見舞い貰ったり、お返ししたり、どうして日本人はこんなめんどくさいことするんだろうね。」
おいちゃん 「貧乏人同士がわずかなものをやったりくれたりなぁ。」
~夫婦について~
寅さん 「ま、こういう豊かな自然の中で暮らしている君たちには、ちょっとわかりにくいかもしれないけど、東京のインテリの中では、ひとかけらの愛情なくても、夫婦という形をとっているがいるんだよ。いやぁー、貧しいねぇ。ある日、ふと、りん子ちゃんも気が付いたんじゃないかな。うーん。」
~余談~
NHK「寅さんレビュー」で言っていたが、あのりん子が寅さんの手を握るシーン。
山本監督は、あれは、勿論寅さんは、感違いしているが、りん子からすると、恋愛感情ではない、と言っていた。
いわゆる団塊の世代は、集会、群集で、皆手を取り合い、歌を歌った世代なので、その雰囲気と言っていたが、私は団塊の世代ではないので、あんな風に手を握られると、絶対、勘違いします、ハイ。
知床旅情
男はつらいよ!
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コメント
私は団塊の世代ですが、ご同様に、あんな風に手を握られると確実に勘違いします。やっぱり女は残酷な生きものなのでしょうか?
投稿: 土曜日の各駅停車 | 2006年11月14日 (火) 05:37
土曜日の各駅停車さん、ご訪問、コメント有難うございます。それにいつもリンクを貼っていただき恐縮です。
そうですよね、やはり勘違いしますよ、あんな風に手を握られると。
あの辺りの感覚の違いが、男と女のすれ違いでしょうか。
投稿: ようちゃん | 2006年11月14日 (火) 08:10