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2007年1月 7日 (日)

男はつらいよ 第45作 寅次郎の青春

NHK-BSで放送されている、男はつらいよ あゝ失恋48連発の第45作。

2007年最初、1/6/06の放送は、「第45作 寅次郎の青春」。平成4年=1992年12月の公開。
「ゴクミ・シリーズ」の第4弾である。

一連の「ゴクミ・シリーズ」の続きである。
第1弾「第42作 ぼくの伯父さん」
第2弾「第43作 寅次郎の休日」
第3弾「第44作 寅次郎の告白」


今回も、「満男」( 吉岡秀隆 )と、「泉」( 後藤久美子 )の恋物語。そこに寅さんの大人の恋が絡むのは、従来通り。今回も、満男と泉の間がまた一つ前進。

風吹ジュン夏木マリ永瀬正敏等も出演しています。

御前様こと、笠智衆が、この作品公開後、亡くなられて、「男はつらいよ」出演最後となった作品。

物語は、前作より1年経ち、泉は東京のレコード店に就職。満男は、大学三年生。いつもの様に、泉に夢中の満男。泉の親友が結婚するので宮崎に出かけ、そこが舞台の一つとなる。寅さんと宮崎で出会うのもいつも通り。また泉を追いかけて、満男も宮崎へ。
寅さんは、宮崎で、床屋の女店主、蝶子(風吹ジュン)と出会う。パターンが違うのが、寅さんが惚れてしまうというより、蝶子が、寅さんに惚れる形なのか。満男と泉、寅さんと蝶子の恋物語が絡みあい、展開していく。

個人的感想では、このゴクミ・シリーズの中では、前作が良かっただけに、今ひとつ。
映像は、「男はつらいよ」シリーズの中でも、色っぽいシーンが多い。

NHKでは、アンコール放送を予定している模様。詳しくは、NHKのサイトへ。

いつものセリフ起こしは、「続きを読む」でどうぞ。

宮崎の蝶子の家での寅さんと満男のセリフ。

寅さん 「おい。」
満男 「何?」
寅さん 「どうなってんだ、お前と泉ちゃんは。もう婚約したのか。」
満男 「まだだよ。」
寅さん 「うん。でも、二人で約束はしたんだろ。」
満男 「・・・」
寅さん 「立ち入ったこと聞く様だけども、接吻はしたのか。」
満男 「まだしてないよ、そんなこと。妙な想像するのやめてくれよ。」
寅さん 「じゃ、ま、暗闇で手を握る程度か。」
満男 「してないっ!」
寅さん 「なんだい、それじゃ、お前、泉ちゃんのこと、愛していないのか。」
満男 「今の僕の気持ちは、『愛している』なんて、そんな簡単な言葉で言えるもんか。」
寅さん 「あー、駄目だ。それじゃ、愛していないのと同じだよ。」
満男 「どうして?」
寅さん 「思ってるだけで、何もしないんじゃな、愛していないのと同じなんだよ。お前の気持ちを相手に通じさせなきゃ。愛しているんだったら、態度で示せよ。
満男 「どうすれば良いんだよ。」
寅さん 「そりゃぁ、お前、たまに、愛していますよとか、抱きしめてやったりとか、そんなのしりゃー、このお前意気地無し、何にもできないんだから、お前ゃー。まったく。」
満男 「良く言うよ。人の事だと思って。自分はどうなんだよ。」
寅さん 「俺が、どうしたっていうんだよ。」
満男 「どうなってんだ、あの色っぽい床屋の小母さんとの間は。立ち入ったことを聞くけどね、キスぐらいしたの。」
寅さん 「このヤロウ。てめぇ、伯父さんに良くそんな口がきけるな。自慢じゃないけど、俺りゃぁ、指一本でも触れてはいないぞ!俺りゃぁ!」
満男 「ぶはぁ、伯父さん、威張ることじゃないだろう。意気地が無いなけじゃねぇか。」
寅さん 「てめぇ、何言って、このヤロウ、おりゃ、もうおりゃぁ我慢ができねぇ、ちくしょう、このヤロウ。」



宮崎の蝶子のお店のドアにチリンと鳴る鐘が付いている。

泉 「懐かしいこの鐘。小さい時、あたしの家にもあった。」
蝶子 「その鐘はね、チリンと鳴らして、いろんな男の人が入ってきて、またチリンと鳴らして出て行くの。」
泉 「いろいろって?」
蝶子 「おじいちゃんから子供まで。いろんな男達。もう5年か6年も前のことだけど、中年の男の人が、あんベル、チリンと鳴らして入ってきて、そこの椅子にすわったっよ。なんーも言わんから、私も、黙って髪の毛を切っちょったら、突然、なんつっちゃと思う?」
泉 「さぁ。」
蝶子 「俺と一緒に暮らさんかって。」
泉 「小母さん、どうしたの?」
蝶子 「なんて応えていいかわかんないから、黙ってたの。そんまんま散髪終えて、お金払って、その人ね、『気にすんなよ』、そういって、またチリンと鳴らして、出ててってしまったの。」
泉 「それからどうしたの?」
蝶子 「あたしね、こん次、そん男の人が来て、またおんなじこと言ったら、『一緒になってもいいよ』って、そう応えようと思う様になってきたの、おかしいやろ?」
泉 「来たの、その人?」
蝶子 「こんかった。」
泉 「きっと淋しかったのね、その男の人。」
蝶子 「そうかもしれんね。」



寅さんが聞いてしまった、蝶子と弟のセリフ

「姉ちゃん、いっそ、一緒になったらどうね、あの寅さんと。男は、顔じゃねっちゃかいな。」



宮崎の浜辺での泉と満男のセリフ。

泉 「ほら、お店のドアにチリンという鐘が付いているでしょう。」
満男 「うん、あの鐘がどうかしたの?」
泉 「あの鐘がチリンとなってドアが開いて、いつか素敵な男の人が現れるのを待っているんだって、あの小母さん。」
満男 「へぇ、ロマンチックな話しだな。」
泉 「満男さんは、女の人にそんな風に待っていて欲しい?あたしは、そうは思わない。幸せが来るのを待つのなんて嫌。第一、幸せが男の人だなんて、考え方も嫌い。幸せは自分で掴むの。それがどんなものかは、分からないけれども。あー、これが幸せだなって思うものを、私の手で、掴むの。待つなんて嫌。」



同じ宮崎の浜辺での、満男達を一緒に帰るという寅さん。この時の風吹ジュンの表情が良い。

蝶子 「帰っとね。」
寅さん 「何とか歩けるようになったしな。それに俺は、故郷にずぅーっと帰ってないんだよ。なんだかこいつらに聞いたら、親代わりの爺が、病気で死にそうだし、おまけに婆ァも入院しているっていうんだよ。そうだな、満男。で、まぁ、しょうがねぇや、見舞いがてら、これから一緒に帰ることにしたよ。ま、こっちに居てぇ、という気持ちはやまやまなんでけどね。ま、長い間、本当に世話になっちゃって、このお礼はきっとさしてもらうからね。」
蝶子 「なんだ、帰っとね。だったら何でもっとはよう言わんとね。朝ごはん食べてる時とか。」
寅さん 「うん、なんだかちょっと言いにくってなぁ。」
蝶子 「どうして。」
寅さん 「ほら、みんな帰っちゃうと、あんた一人切りになっちゃうだろう。なんだか気の毒で。」
蝶子 「あ、そうね、同情してくれたつね。どうもありがとう。あん店であたしが独りで暮らすんじゃ、さぞ、淋しいだろうって、そう思ったつね。私がそんなかわいそうな女に見える。大きなお世話よ。一文無しのあんたが、今晩何処に泊まるんだろうって、同情したんは、あたしの方よ。帰んなさい。勝手に帰ればいいわ。あたしは手間が省けてせいせいするわ。さいなら。」(と車に乗って帰ってしまう。)
寅さん 「あの、お蝶さん。・・・君はね、僕を誤解・・・あたたっ!・・・誤解してるんじゃないか。・・・あ痛っ!・・・まったくなんだい、急に怒りだして。何いってんだか、わかりゃしねぇよ、ほんとうに。俺、なにか悪いこといったか、泉ちゃん。」
泉 「おじちゃま、気が付かないの?」
寅さん 「え?」
泉 「愛しているのよ。」
寅さん 「誰を。」
泉 「おじちゃまをよ。」
寅さん 「誰が。」
泉 「あの小母さんがよ。」
寅さん 「馬鹿なこといってんじゃないよ。」
泉 「裏切られた様な思いをしたのよ、小母さんは。だからおじちゃまは、ここへ残るべきよ、ね、満男さん。」
満男 「違う。伯父さんは帰るべきだ。」
泉 「どうして?」
満男 「伯父さんがここに残ったら、もっと大きな悲劇が待ち受けるだけだ。」
泉 「どういうこと?」
満男 「そりゃ、最初はいいよ。伯父さんは、人を笑わせるのが上手いし、楽しい人だから、あの小母さんも幸せかもしれない。けど、伯父さんは楽しいだけで、奥行きがないから、一年もすれば、結局飽きてしまう。伯父さんは、そのことを良く知っているんだ。だから帰ることを選択したんだ。ね、そうでしょう、伯父さん?」
寅さん 「それは正しいかもしれない。」



セリフではないが、名古屋に戻る泉と満男の別れのシーンは切ない。

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